文鳥が逃げた話
先日、朝10時ごろ、鳥かごの掃除をしているとき、不注意で文鳥のモカちゃんが屋外に飛んで行ってしまった!
あちこち探したけれど見つからない。
鳥が逃げると、空にいるのか地面にいるのか、どの高さにいるのか見当がつかないので相当な広範囲を探さないといけない。
樹に止まっているのか、電線に止まっているのか、茂みにいるのか?
近所は住宅ばかり。どこかの敷地内にいるのかもしれないが、不法侵入になってしまうから探せない。
これは、見つけるのは不可能に近いぞ…。
お願いしたわけでもないのに、主人と娘が心配して一緒に探してくれた。
普段、生き物の世話の不行き届きを叱られている息子は、ここぞとばかりに「ママの管理が悪い!」と探してくれなかった。
自分はカブトムシやカニを何度も脱走させているくせに、ムカつくぞ!
14時頃、警察署に遺失物届を出しに行く。
文鳥は、東南アジア原産なので寒さには弱く、冬は越せないかもしれない。
外の世界を知らないから、カラスや猫に襲われてしまうかも…。
早く、誰か親切な人の目に留まってくれることを祈るしかない…。
それから2時間くらいして、「文鳥ちゃんが見つかりました」と警察から電話がかかってきた!
(文鳥「ちゃん」と、ちゃん付けで呼ぶあたり、警察官は全方位に気遣いが必要な職業だと頭が下がる…)
警察で聞いた話によると、私の自宅から50mほどの距離に住む人が、警察に届けてくれたとのこと。
その方の自宅前の道路にいるところを通行人が見つけ、「お宅の鳥ですか?」と聞いてくれたのだそう。
そして、そのお家の人が捕まえて、わざわざ警察まで届けてくれたそうだ。
無事に飼い主のところに戻ればそれで良いからとおっしゃっていたそうで、お礼する先は教えてもらえなかった。
近所に優しい方々がいるんだなぁ、と嬉しくなった。
この鳥を見て「変わった野鳥だな」と思わず飼い鳥だと気づいてくれたこと、そして、捕獲して警察に届けてくれたことに感謝しかない。
モカちゃんは、警察署では鳥かご(警察の備品。拾得物として鳥が届くことがよくあるのだろう)に入れられ、餌と水をもらっていた。
鳴かずに静かにしていたようだが、私が到着して警察官と話している声が聞こえると急に「ピッ!ピッ!」と鳴きだしたそうだ。
不安な思いをさせてしまい、本当に申し訳ないと思った…。
家に帰り、家族に警察署での顛末を話すと、息子が
「全体的に良い話だけど、悪いのはモカちゃんを逃がしたママだからね!」
と言うので、腹立たしかった。
今まで、息子の生き物の世話をさりげなくフォローしてあげてきたけれど、もうやってあげないことにする!
ケガもなく無事帰宅したモカちゃんは、おなかがすいた様子でずっと餌をついばんでいた。
心無しかいつもより元気がないようなので、はやく寝かしてあげることにした。
海外の人が、日本ではお財布を落としても戻ってくることに驚くけれど、ペットを迷子にさせたときも親切な人と警察が助けてくれるなんて、改めて本当に良い国だなぁ!!と思う。
ご近所の方、警察官の方、本当にどうもありがとうございました。
今後このようなことがないように、気を付けます。